2019/11/27

「相続日本一」で培った知恵と先端テクノロジーを組み合わせ、"心をつなぐ"相続のサービスプラットフォーム確立を目指す税理士法人レガシィ

税理士法人レガシィは、累計相続案件数で業界トップクラスの実績を誇る、相続税に関するコンサルティングから、申告及び手続きまでを一貫して行う相続の専門家集団です。今回のインタビューでは、まさに今、弊社とともにデジタルシフトの第一歩を踏み出し始めた中で、昨今の時代変化から見る、これからの時代に必要なこと、ご自身が大切にされている信念や原則、今後、目指されていることなど、税理士法人レガシィ 代表社員税理士 天野 隆氏にお話を伺いました。

天野 隆
1974年 アーサーアンダーセン会計事務所東京事務所入所。ヒューストン事務所を経て、1980年 父税理士天野克己の事務所に入所。 1985年 株式会社財産クリニック(現株式会社レガシィ)代表取締役となる。2002年 天野隆行政書士事務所 (現行政書士法人レガシィ) を設立。 2003年 税理士法人思援(現税理士法人レガシィ)代表社員税理士となり、2008年 CI 導入後のレガシィマネージメントグループの代表者となる。 おもな著書に『「親の介護・認知症」でやってはいけない相続』(青春出版社)、『やってはいけないキケンな相続』(KADOKAWA)などがある。 資格:公認会計士/税理士/宅地建物取引士/CFP/日本FP協会評議員
 

Q.御社の仕事について教えてください。

 我々、税理士法人レガシィは、相続を専門とする税理士法人として、相続税に関するコンサルティングから申告だけでなく、相続不動産の有効活用や売却などに関わる業務を株式会社レガシィ、名義変更等は行政書士法人レガシィと、レガシィマネジメントグループ全体で、お客様の相続財産についてトータルなお手伝いを行なっています。相続を専業とすることは、税理士法人の中でも特殊で、法人税や所得税は取り扱っていません。また、金融機関様などからご紹介頂く全国各地の相続に関するお仕事については、各地域で相続を得意とする我々の全国提携税理士がお手伝いさせて頂いております。

Q.相続に集中したきっかけなどはありますか?

  本格的に相続に集中し始めたのは1990年頃からですが、特にマーケットを意識したわけではありませんでした。相続に集中したきっかけは、母を亡くした体験が大きく影響しています。母が亡くなる際、「お父さんのことをよろしく頼むね、兄弟とも仲良くしてね」と遺言を残したことが心に残っており、相続がいかに重く大切なものであるかに気づかされ、相続に集中することにしました。また、その当時、私はアーサーアンダーセン会計事務所にいましたが、私の父も税理士として事務所を構えており、ちょうど父の事務所に移ろうとしていた時期でした。今思えば、父からは税理士、母からは相続の重要性という、今の基盤となるものを譲り受けたと思います。
 さらに、専門的な観点でいえば、相続税は、法人税、所得税などに比べて一番条文が少ないという点があげられます。税金には租税法律主義という、法律で定めなければ新しい課税はしてはいけないという原則がありますが、相続税には条文が少なく、解釈の幅が広いため、解釈の仕方が重要となります。書いていないことをどう解釈するか、相続に集中すればするほど、専門性が広がり、プロとしてはそこに面白さがあるので、相続に集中しています。

Q.士業として、税理士業界は安定しているように思いますが、ここ数年で起こっていることや、御社にとっての課題はどのようなことがありますか?

 日本は今後、少子高齢化社会の中で、2040年頃までは、生まれる人の数が減り、亡くなる人の数が増えると言われています。これは、相続関連のニーズが確実に高まる傾向であるため、業界としては恵まれていると考えています。
 労働市場にも変化があり、採用の競争が非常に激しくなっているのが、最近の課題です。税理士の登録数は微増傾向ですが、年々、受験者数は減っています。元々、日本の労働人口が減少する中、さらに人が少ない税理士業界で、受験者数の減少は非常によくない状況です。また、税理士業界は、採用について大手税理士法人が奪い合い、小さな事務所では募集を出しても人が雇えないという状況にあります。
 また、働き手の観点でいうと、時間と服装と場所という3つの自由が求められ、好きなことをやりたいというニーズが高まっており、これに合わせた働き方を推進していかなければならないと感じています。
 その中で、課題となるのは、社内外問わず、業務のデジタル化や採用、さらには教育を含めた働き方の改革であると考えています。キーワードとしては、ペーパーレス、フリーアドレス、テレワーク、ネットワーク、フリーランスです。この課題は、インターネットが入ってきた30年前やGoogle社が創業した20年前まではあまり感じていませんでしたが、10年前のiPhoneの発売あたりから徐々に感じ始め、ここ数年では特に危機感を持っています。

Q. これからはどのような時代変化が訪れるとお考えでしょうか。

 次に来るのは、AIの時代だと思います。社会は猛烈なスピードで様変わりし続け、予想がつかないことになると感じております。今は、電車に乗ると全員スマホを持っていますが、昔は新聞を持っていました。この変化に気が付いている人はほとんどいなく、今が当たり前と思っています。抵抗勢力となる人は、昔の世代の人で、今の若い世代はおかしいといいますが、時代は変化しているので、意思決定が変わってくるのは当然のことです。経営者にとっては時代を見ることが一番重要であると考えています。
 その中で、私は同級生の集まりなどで、コミュニケーションアプリ LINE(ライン)を勧めています。狙いは、いつか体が動かなくなり、さみしい想いをする時に周りとの繋がりを保つことです。ネットの世界というのは、使わない人にとっては異次元の見えない世界がどんどん盛り上がっている状況なので、わからないから幸せという感情があるのではないかと感じています。しかし、人間はやはり繋がりを保っていたいと思うので、その人に気づかせてあげることが実はとても大事なことだと思っています。また、私は「年を重ねるごとに幸せに」という人生のモットーを大切にしています。普通は、年を重ねると様々なハンディキャップが出てくるので、幸せからは遠のくと言われていますが、私は年を重ねるごとに幸せになることは沢山あると思っています。アプリは大変便利で人生に潤いを与える一つとなるので、時代の変化に合わせ、どんどん使っていくべきであると考えています。

Q.今まさにデジタルシフトの第一歩を踏み出したところだと思いますが、どのようなことがきっかけとなったのでしょうか?

 これは、偶然ですが、鈴木さんの本(『アマゾンエフェクト! ―「究極の顧客戦略」に日本企業はどう立ち向かうか』)を読んだことがきっかけでした。実はこれには背景があり、昔、鈴木さんのお父様である鈴木敏文さんと対談をしたことがあり、セブン-イレブンは私のビジネスモデルの中で、感銘を受けた非常に重要な会社となっていました。その体験から、デジタルという観点でオムニチャネルを推進されている方が鈴木さんというのが、頭の中に刷り込まれていて、そして、偶然本を手に取り読んだ際、「この人ではないか!」と気づいたのです。この時は、デジタルシフトウェーブが創業して1-2年くらいであったため、「会社が大きくなったら相手にしてくれないかもしれないから、早くいこう!」と思い、ホームページから直接問い合わせをし、是非鈴木さんのお力をお借りしたいという想いでお会いしに行きました。実は、私自身、自分はこの人とは意識が合う、意識が高い人だと感じた人のところには、自ら問い合わせをして出向くことも多く、どこでも行ってしまいます。私は、人は意識が合った人と組まないとうまくいかないものと考えており、今回もそのような経緯でお会いしていただきました。

Q. 意識の合う方には自ら飛び込んで行動するという考え方が、会社を大きくされた一つの要因だと思いますが、天野様が大切にされているご自身の原則などはありますでしょうか?

 私は“ツキ”というのを大切にしています。ツイている人と付き合うと、自分もツイてきて、ツイていない人と付き合うと、自分もツイてこなくなる、という考えです。私の持論ですが、ツイている人には、「つきかえた」という法則があり、この“ツキ”の原則を非常に大切にしています。

 つ・・・ツイているひと
 き・・・聞き上手なひと
 か・・・感謝上手なひと
 え・・・笑顔上手なひと
 た・・・他人に親切上手なひと

これらを全部持っている人は、まるで神様のような人ですが、一部でも持っている人は、ツイている人なので、その人と付き合えば、おのずと影響力を受けることができ、自分もツイてくるのです。この話は入社式でもメッセージとして「ツイている人と付き合いましょう、ツイていない人の誘いは断りましょう。」と伝えるくらい、私の大切にしている原則です。

Q. デジタルシフトに取り組み始め、難しいと感じている部分はありますか?

 方向性の確認が難しいと感じています。やりたいと思う方向に推進していきますが、知識がない分野において、どのように判断を下すべきか難しく感じています。例えを出すと、ホームページでの集客です。集客のため、SEO(Search Engine Optimization(検索エンジン最適化))対策を行いますが、大抵、業者に依頼してもほとんどがうまくいきません。GoogleのSEOで上がるかどうかはAIでブラックボックス化されているのにも関わらず、人間が推測し、対策を述べているのです。これは、誰も答えがわからない、株価や為替がどうなるかと同じ話で、わかったふりをする人が、実はわかっていないので、わからない我々はなおさら困るだけという状況に陥ってしまいます。そのため、私は信頼できる人と付き合うということが非常に重要だと感じています。

Q.御社における弊社の役割とご感想をお聞かせください。

 私たちがデジタルシフトを進める中で、自分たちでは気付かない視点や進むべき方向性を示していただき、ご一緒してとてもよかったと思っています。鈴木さんとお話をする中で、意見が合点することも多く、鈴木さんはIT業界の中で多くのご経験に加え、大企業で推進されてきたご経験もあり、情報の質やセンスを感じております。その中で、デジタルそのものをどう捉えるかではなく、私たちのビジネスにおいて、デジタルという観点で、どういう利用の仕方があるかという方向性を示していただけることがありがたいと思っています。
 また、デジタルシフトウェーブの社員の方にも入り込んでいただき、プロジェクトの状況整理やスケジュール管理、チェックポイントでの完了報告など、成果物をしっかりと出していただき、自分たちができていないところをやっていただけるのは非常に助かっています。

Q.今後の会社としての展開、個人として目指していきたいところを教えていただけますか?

 まず、個人として、既存の仕組みを組み合わせ、面白い発想でビジネスを生み出す、ビジネスの発明家になりたいと考えています。最近Uberの仕組みについてみていた時に、システム的には大掛かりなものではなく、GoogleMapと自動決済、相互評価の3つの組み合わせであることに気づきました。相互評価の機能については、働き方改革で仕事をする人が上の立場になっていく世の中の流れを覆す、非常に画期的な発明だと思いました。今はネットで発表すれば一気に広まる環境で、誰にでもチャンスがあり、大企業に敵わないという時代ではないのです。組み合わせの発想で面白いと言われるビジネスを作り上げ、世の中に発信することは、体が動かなくてもできることなので、人生100年時代、楽しく過ごせるのではないかと思っています。

 次に、会社として目指すことは、「相続日本一」で培った知恵と先端テクノロジーを組み合わせ、新しい時代の相続のプラットフォームを作り上げることです。私たちのプラットフォームを通じて、税理士や相続に絡む人とお客様をつなげ、現在相続問題に直面している50代60代を迎えている方や今後お客様になり得る方々に対して、役に立つ組織となることを目指しています。自社と税理士ネットワークの連携を取り持つプラットフォームとして、成長し、皆様に喜んでいただける、心が通うような仕事をしていきたいと考えています。ぜひ、デジタルシフトウェーブさんにも、お手伝いいただき実現を目指していきたいと思います。

 鈴木)私たちは、自分たちがもしこのビジネスをするならどうするかという視点を持ってご一緒させていただいています。天野様より普段からメッセージとしていただく“心をつなぐ”という観点からも、YouTubeなど、一人が発信したことが広がっていくネットワークや、人が忘れていたことを覚え、繋いでくれるシステムは必ず世の中に必要とされると考えています。ノウハウが蓄積されシェアされる形は、特に人生の中で起こる回数が少ない遺産相続においては、毎回どうすべきか悩まれるお客様の手助けとなり、私たちがやってきたシステムのノウハウも役立つと信じています。今後とも、お互いによいパートナーとして、引き続きよろしくお願いいたします。